■可能性（仮）

思い悩むことは無い
先を予知して悩めども
来るものは拒めぬ
来ないものは望めない
思い悩むことはない
精一杯努力せよ
精一杯逃避せよ
塞ぎ込むことはない
わざわざ塞がねども
塞ぐものは勝手に塞ぐ
自ら塞ぐ必要はない

そうだ　そうなのだ
開かねども　塞いでさえいなければ
余地はある　そうなのだ
道は　残る　暗転せねば

幕を降ろさずとも、
やがて、幕は降りるのだから、

だから。

[つづき]

■笑顔、それだけで(仮)

大体の事は
知らない と言い切れる
ちゃんと知っている事なんて
君の笑顔だけ
君の笑顔だけ
屈託の無い笑顔だけ

悩んでいない
訳じゃない
それでも笑う時は
全てが消えるらしい

どうしようかな
動悸 息切れ
全ての雑念すら
消してくれるらしい

[つづき]

■愛していた安息をあげよう(仮)

切り詰めた安息領域
白い白い と思っていた
あの肌が紅く、紅い
血に染まる→青紫

痛みなどはしないが
荒れているよ
命を表す間隔が
啼いているよ

誰にも教えない
だって秘密だよ

明かされた証
二人だけの真実

[つづき]

■愛しき安楽を、叫ぶ(仮)

ある程度一定の間隔で
歩んでいたように思う
誰が何をして
いつの間にか
踏み外したの
凝視していた
あの道が、今
目の前には
存在しない

崩壊

[つづき]

■変温動物(仮)

変化に弱い
変化に弱いの
些細な物にも
反応を示して
生態が
崩れてしまいそうになるのを
ぐっと堪える

信じていない君を
僕だって
信じたりはしない

寄り掛かる壁
降り懸かる土

縋りたい物は
すべて
地か天に流れた

[つづき]