■ある種の遺言。(仮)

綺麗な世界を望んで
汚いと思ったものを突き放した
そうしたら ふとした瞬間の
ささやかな優しさも失くしました

『どうしようもなかったのです』
あえて言った言い訳を
聞き入れてくれる耳も
もう目前には残されていなかったのです

笑顔　そんな日常の
何気なく溢れ出るそれが
此処にはもう 無かったのです
私が、さらりと、痛めつけたので

あの時、痛んだ胸は
何処へ去ってしまったのでしょう
あの時の痛みは漸く
此処まで帰って来れました

あの頃の私は《無心》こそ
美しいものである と信じて疑わなかった
それこそが 人間の
一番悲しい《固定観念》という
虚し過ぎる感情であるのだと
気づく一歩手前、

私は、無いはずの翼をまた
信じようとしました
虚し過ぎる 翼は
飛び立つ寸前に実態を表して
初めて見つけた《綺麗なわたし》と共に
どこかへと 消えてゆきました。

喜びも 悲しみも
切なさも 絶望も
ほんとうに
心からありがとうございました。


















◎●●◎○あとがき。

きれいな わたしを
ひとめ　見たくて

なにかを　慈しむ
きれいな　気持ちで
まっさらなわたしを
書いてみたかったのです。




・・・・・なーんつって。

綺麗に 自然に還る
ネガティーブ みたいな
だいたいそんな感じ。←