■灰燼に帰す

ひとつ ふたつ と
数えてゆくと
混乱する程に僕は
過ちを犯してきた

その数多の罪たちは
僕を諫め、
平凡な心までも蝕んで
…変色してきた

[つづき]

■愛に咲く花(仮)

ぬくもりに飢えた孤高のひと
“人”を忘れた風のひと

いつしか生命(いのち)は衰えて
いつしか大地に愛を知った

本当に それだけ
本当に それだけ　？

いつしか　、大地は彼の
僅かな温度を奪って
いつしか　、彼の僅かな温度が
ちいさな花となった

■懐かしむ笑顔のため(仮)

ラジオから流れる
過去の音楽が聞こえてくる

今、わたしが
無我夢中に生きる今も
いつかは
この音楽のように、
色褪せた過去 になってゆくのか…

[つづき]

■儚き宝物が消えたとき(仮)

ありふれた
悲惨な話題が世界を包む、朝

誰かの大切な人を
神様が奪ったとて、取り上げられることもない


弱々しい両手だけが
震えて
何一つ、救ったり出来ないままで

何も変わらない、次の朝
思考を止めれば
普段通りの日常をこなしてゆく

[つづき]

■失われ失うもの(仮)

泥にまみれた私の両腕(うで)
必死に貴方を探してた
掘り当てた幾多のものは
全て灰となって消えた

余程無我夢中だったのか
その間(ま)に、
砂に足を絡み取られ
身動きがとれなくなってく

…けれど まだ
気付かない

[つづき]